炭火は牛肉をより旨くする魔法
炭火で食べる牛肉や焼き鳥
炭火焼肉と言えば野外で行なうおいしい牛肉のバーベキューや炭火焼き鳥をどうしても連想してしまいます。それと同時にビールやお酒などを飲むことなども連想されてしまうので思わず顔がほころびます。
しかし、実際にバーベキューを行うとなると少々気合いが入ります。やはり、炭火の場合には火をおこしたりしないといけない手間などや、バーベキュー用の設備の準備などにも手間暇が掛かってしまいます。従って、どうしても暖かくなった季節を選んで家族や友人達と、年に1回あるかないかのスパンで海辺や山のバーベキュー専門の施設などで食べるということにもなってしまいます。
こうして炭火には多少面倒な面はありますが、炭火の焼き鳥などのお店には人気の名店がテレビなどでもたまに紹介されたりしています。それだけ炭火ということに限定された、牛肉や鶏肉の旨味を引き出す何らかの秘密があるのでしょうね。その当たりについては私も知識不足でよくわからないので、ネットで調べてみました。
すると、炭火料理がおいしいという評判の理由をまず第一に挙げるとするならば、炭火は遠赤外線を発するからだそうです。従って炭火がおいしいと言われる所以のほとんどが、この遠赤外線による効果であると言えるのでしょうね。
しかも遠赤外線については、赤外線の中でも波長の長い電磁波に属するもので、直接物に放射されることから表面のみならず、熱放射を吸収した内部からも加熱されるそうです。そう言えば、最近遠赤外線ストーブやこたつが流行っていますね。そうした遠赤外線独自の加熱効果によって、加熱時間が速く食品の味や風味なども損なわれにくくなるようです。
もちろん私が知っている焼肉店などは、ほとんどがガスコンロで焼く方式のお店なのですが、本当に焼肉にこだわったお店であるならばきっと炭火焼きになるのでしょうね。そこで牛肉の質云々よりも牛肉の焼き方についても調べてみたところ、遠赤外線の方が牛肉がふっくらと焼きあがったり、牛肉の脂も落ちておいしいようです。
さらに、牛肉に含まれているグルタミン酸の数値がガス焼きに比べて0.5倍程多くなるので、やはり炭火焼きの方が牛肉の旨味成分が増大するそうです。しかも遠赤外線の場合には、多量の遠赤外線が放出されて肉の表面をコーティングしてしまい、肉の旨味が外に逃げにくくなるようです。言うなれば炭火は牛肉をより旨くする魔法と言ったところでしょうかね。
一方ガスで肉を焼いた場合には、火が当たっている一部分が極度に加熱されるために、その部分を中心に肉汁が出てしまったり、それと共に肉の旨味も一緒に出てしまうという結果にもなってしまいます。
しかしながらそうは言っても炭火焼きの場合には、火の元が木炭でもあるためにガスに比べると火力調整がむずかしいという欠点がまず第一に挙げられます。しかも、安価な木炭で焼くとなるとパチパチと火が飛んだり火力も弱いようです。従って、炭火焼きを極めていくと木炭も備長炭という高価な炭に辿りついてしまうそうです。おまけに炭の入れ替えなども当然必要となってくるでしょうね。想像しただけでもかなり大変そうです。
そうしたことから、炭火焼きの焼肉がおいしいのは当然のことながらも経費や管理などお店の経営面を考慮した結果、焼肉店のほとんどがガス焼きを採用しているようです。もちろん個人経営から全国チェーン規模の焼肉店に至る中においても、炭火焼肉を採用しているお店も全国には数多くあるようです。私は未だそうしたお店に行ったことはありませんが、全国チェーン店の場合にはさらに低価格も実現しておられるのでしょうね。