びらとり和牛(北海道)
びらとり和牛の特徴
びらとり和牛は北海道にある平取町にて肥育されているブランド牛の名称です。
びらとり牛の定義としては、平取町において肥育され、なおかつ黒毛和種であること以外はそのブランドを呼称するための明確な基準はありませんが、出荷されている枝肉の多くがA5ランクの格付けを行われています。
びらとり和牛は、北海道というとても寒さが厳しい地域で肥育されます。和牛は基本的に温暖な地域を好むため、寒冷地での肥育は和牛にとって多少なりともストレスを感じる環境ではりますが、びらとり和牛はその寒冷で厳しい気候で生まれ、40ヶ月以上の年月をかけながら肥育され、たくましく成長することによってその肉に和牛本来の旨味が濃縮され、肉そのものの風味が豊かであります。
また、出荷されているびらとり和牛の多くがA5ランクに格付けされていることからも分かるように、枝肉がしっかりとついて大きく、脂肪も十分に含んだ霜降りの肉質であるのも特徴であります。
びらとり和牛の歴史
平取町近辺はアイヌ文化が残ることが特色であるほか、トマトの生産にも長けておりびらとりトマトとして有名な地域です。その平取町において和牛の生産、肥育が行われるになったのは昭和37年のことでした。その時期に繁殖牛を島根県から輸入したことから、びらとり和牛の歴史が始まることとなります。
北海道一辺は酪農が盛んであることが有名であり、乳牛の飼育というのはかなり以前から行われていました。日本全土が肉食、そして肉牛の肥育を盛んに行うようになったのが明治初期から中期にかけてでありますから、びらとり和牛の生産は比較的歴史が浅いものだと考えられます。
平取で育てられ始めた和牛は北国という気候条件の厳しい立地で肥育されながらも、その肉の味や品質などが評価されるようになり、びらとり和牛のブランド名にて全国的に認知されるようになりました。その認知度としては、先述した人気作物のトマトと人気を二分するほどです。
今現在、びらとり牛は札幌近郊の飲食店にて卸されているほか、直売店を通して全国各地から通販で購入できるまでになっています。